議会報告ASSEMBLY REPORT
2013.03.05 カテゴリ:平成25年3月定例会 「奈良県がん対策推進条例の一部を改正する条例」
「奈良県がん対策推進条例の一部を改正する条例」提案理由説明
ただいま上程されました議第一一九号「奈良県がん対策推進条例の一部を改正する条例」につきまして、その提案理由を説明させていただきます。
本県において、がんは死亡原因の一位を占め、三人に一人ががんによる死亡となっています。このような状況の中、県議会としては、県民の生命と健康を守る上で、がん対策の推進は極めて重要な課題であるとの認識から、平成二十一年十月に全議員による提案により「奈良県がん対策推進条例」を制定しました。同年十一月には「奈良県がん対策推進計画」が策定され、県とともに十月十日の奈良県がんと向き合う日の取り組みにより県民のがんに関する知識と関心を深めるなど、がん対策の一層の推進に取り組んできました。
こうした中、国では平成二十四年六月に「がん患者を含む国民が、がんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会」を目指して、平成二十四年度から平成二十八年度までの五年間を対象とした「がん対策推進基本計画」が策定されました。
県議会としても、国や他府県の動向並びに奈良県の新たな課題に対応すべく、がん対策推進議員連盟の有志を中心に、がん患者会の方や医療関係者等からご意見を伺いながら、調査、検討を進め、今回、「奈良県がん対策推進条例の一部を改正する条例」を提案するに至ったものであります。
条例の概要を説明いたしますと、新たな課題への対応として、
一 事業者の責務として、従業員のがん予防とがん検診、がん治療などの環境整備に努めること。また、県のがん対策に協力すること。
二 がん予防の推進として、県は受動喫煙防止のための施策を講じること。
三 がん教育の推進として、県は児童及び生徒のがんに関する学習活動を推進すること。
四 がん患者及びその家族の療養生活の質の維持向上等として、県はがん患者及びその家族の就労に関する啓発その他必要な施策を講じること。
以上、四項目について新たに追加するものであります。
最後に、今後とも、この条例と奈良県がん対策推進計画が相まって、本県のがん対策が一層進展することを期待するものであります。
議員各位におかれましては、本条例の趣旨をご理解いただき、よろしくご賛同いただきますようお願い申し上げ、提案説明とさせていただきます。