議会報告ASSEMBLY REPORT
2018.07.24 カテゴリ:平成30年6月定例会 1 京奈和自動車道の整備について
【質問(1)】
京奈和自動車道の未整備区間である大和郡山市域や奈良市域では、国道24号の渋滞により物流や観光への影響が出ており、大和北道路の(仮称)奈良インターチェンジから郡山下ツ道ジャンクションまでを早急に整備する必要があると考えるが、用地買収等の進捗状況はどうか。
【知事答弁】
39番小泉議員のご質問がございました。最初のご質問は、京奈和自動車道の整備、用地買収の進捗状況のご質問でございます。
京奈和自動車道は本県の重要な社会資本でございます。県の重点施策として取り組んでおります。現在、これまでの開通などにより、好調な企業立地のストック効果を発揮しております。県内の雇用確保、経済活性化に大きな貢献をしてきておると思っております。
また、未開通区間におきましては、現道の国道24号の深刻な渋滞により、様々な問題も発生しております。企業立地のストック効果を更に発揮し続けるためには、京奈和自動車道の早期全線開通は極めて重要な課題であると認識をしております。
なお、(仮称)奈良ICから郡山下ツ道JCTの区間につきましては、早期整備を図るため、奈良国道事務所と県の土地開発公社の京奈和自動車道・公共事業用地推進事務所が連携して、用地買収に取り組んでおります。
用地買収の状況でございますが、奈良国道事務所におきましては、奈良市域の用地買収を進めておられます。昨年度まで面積ベースで36%の進捗となっております。また、県の土地開発公社におきましては、大和郡山市域で用地買収を進める分担をしております。同じく昨年度末の時点で54%の進捗となっております。併せまして全体では約4割の用地買収が完了した状況でございます。
今後も、早期に工事着手できるよう、積極的に用地取得が必要でございます。埋蔵文化財調査の促進を図り、奈良国道事務所と協力して整備推進に取り組んで参りたいと思いますので、お知り合いの方がおられましたら、よろしくご協力のほど、お願い申し上げる次第でございます。
【質問(2)】
県内の京奈和自動車道が全線開通すると、関西圏の環状ネットワークの一部が形成されることになると考えるが、関西圏全体にどのような波及効果があるのか。
【知事答弁】
京奈和自動車道の整備につきまして、関西圏全体にとっての波及効果のご質問がございました。
京奈和自動車道の整備による関西圏全体への波及効果でございますが、関西の経済界や自治体で構成されます関西高速道路ネットワーク推進協議会によると、京奈和自動車道も含めた環状道路は、関西のヒト、モノの円滑な移動を阻害している渋滞の緩和による物流機能強化や、関西三空港や観光都市の連携強化を図るとともに、大規模災害等に備えた強靱な国家づくりに資するものであり、早期整備が必要不可欠であるとされております。関東地方では圏央道が最近整備され、企業立地が内陸までさらに展開されている様子を見ますと、遅れてきた関西の環状道路整備は関西圏の浮上のために欠かせないものと思われます。
今年度は、関西大環状道路の中で唯一のミッシングリンクでございます大和北道路が直轄道路事業と有料道路事業による合併施行方式により新規事業化されました。これによりまして、地方負担の大幅な削減、奈良県におきましては900億から490億への負担の削減、またネットワークの早期完成も期待できると考えております。大和北道路が唯一のミッシングリンクとして他の県から冷たい眼を向けられる日が早く解消されるよう願っております。
奈良県の平成29年の企業立地件数は近畿で2位、全国11位にランクされております。県内雇用の確保に大きな役割を果たし貢献しているものと認識をしております。これには京奈和自動車道の整備進捗が、またこれからの整備が大きく寄与していると考えております。県としても引き続き、工場誘致による経済の活性化や観光周遊の魅力向上によるインバウンド観光客の増大などを図るとともに、接続する他の地域に迷惑をかけることのないよう、早期全線開通に向けて一層取り組んで参りたいと考えております。